マネジメント知識帳

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嫌子出現の弱化とは?

嫌子出現の弱化(けんししゅつげんのじゃくか)」とは、行動分析学からみた人間の行動の法則の一種です。

好ましくない状態(嫌子)が出現する行動を行なうと、その後はその行動の出現頻度が低くなる(弱化)傾向にあります。そのような状況が進むことを「嫌子出現の弱化」といいます。

例えば、あなたはいつも同じ時間、同じ販売機でジュースを買っていたとします。毎日グビグビと飲み干す。周りにゴミ箱が一切ない。不道徳なあなたは、そこらへんの道にゴミを捨ててしまいます。ところが、その道には警察署があり、あなたの不道徳な行動を警察官にみられてしまいます。

行動の随伴性でみるなら、警察に怒られる、という環境の変化が起きます。警察に怒られる、これは嫌子と捉えることができます。ゴミを捨てなければ怒られない、一度でもこの行動を学ぶと、次からは同じ行動が弱化されていきます。無意識のうちに警察署を意識してゴミを道に捨てなくなるでしょう。(警察に怒られるのが好きなんだ!って人にとっては、いつになっても行動は弱化されませんが…!)

行動: ゴミを平気で道に捨てる
↓
直後の状態: 怒られる

結果: 「ゴミを道に捨てる」という行動はこの後、弱化する。