マネジメント知識帳

ピープルマネージャー向けの知識をまとめています

好子出現の強化とは?

「好子出現の強化(こうししゅつげんのきょうか)」とは、行動分析学からみた人間の行動の法則の一種です。

好ましい状態(好子)が出現する行動を行なうと、その後はその行動の出現頻度が高くなる(強化)傾向にあります。そのような状況が進むことを「好子出現の強化」といいます。

例えば、あなたは部屋にいたとします。その部屋は、日差しが入りにくいのですが、別に過ごせなくはありません。どこに何が置いてあるのかは、見えなくもないし、そこまで不都合でもなかったりします。ただまぁ、室内なのですから明るい方がより良くなるのは間違いない!そこであなたは、電灯ボタンの存在を知るわけです。

部屋で電灯をつけるという行動。行動の随伴性でみるなら、電灯をつければ部屋が明るくするなる、という環境の変化が起こります。明るいほうがより安心・快適に過ごせるというなら、これは好子と捉えることができます。部屋に入った際に、一度でもこの行動を学ぶと、次からは同じ行動が強化されていきます。無意識のうちに電灯をつけられるようになるでしょう。(暗い部屋が好きなんだ!って人にとっては、いつになっても行動は強化されませんが…!)

直前状態: 部屋が暗いが過ごせなくはない
↓
行動: 電灯をつける
↓
直後状態: 部屋が明るくなりより安心・快適になった(→好子出現)

結果: 「電灯をつける」という行動はこの後も強化される。