好子消失の弱化とは?
「好子消失の弱化(けんししゅつげんのじゃくか)」とは、行動分析学からみた人間の行動の法則の一種です。
好ましい状態(好子)が消失する行動を行なうと、その後はその行動の出現頻度が低くなる(弱化)傾向にあります。そのような状況が進むことを「好子消失の弱化」といいます。
例えば、あなたはジョギングを楽しんでいたとします。時間は夜。澄んだ空気、静かな町並みを走るのが大好きです。しかし、ここ最近は工事だらけで空気が悪くなり、街は今にも襲いかかってきそうな不良で溢れかえってしまったとします。あんなに楽しかったのに、今はつらい気持ちで走っています。
行動の随伴性でみるなら、気持ちよく走れなくなる、という環境の変化が起きます。つらい気持ちになる、これは嫌子と捉えることができます。今日はジョギングしない、一度でもこの行動を学ぶと、次からもジョギングするという行動が弱化されていきます。無意識のうちに走ることを遠ざけるでしょう。
行動: 夜にジョギングする ↓ 以前の状態: 気持ちいい ↓ 今の状態: 気持ちよさはない 結果: 「夜にジョギングする」という行動はこの後、弱化する。